PwC Japan サステナビリティ サービスパートナー磯貝友紀

コンサルティング企業は、持続可能な社会に向けた日本の変革における整備士です。サステナブルな
サービスの必要性に基づく組織のきしみを診断し、低炭素未来実現に必要なツールを提供するという
役割を担っています。

これはPwCジャパン磯貝友紀サステナビリティ
サービスパートナーからのメッセージです。

企業に対し、科学的根拠に基づく目標設定のインセン
ティブを与えた世界初の国として、日本は企業による
気候変動への取り組みの奨励における先進国です。
企業の変革に対する理解、その視覚化、実行の促進
というPwCジャパンのようなコンサルティング企業の
役割の重要性はかつてなく高まっています。

磯貝氏が確信していることが1つあります。
それは地球の気候そして日本の市場に「変化」が到来している、ということです。もっともどの程度の「変化」が来ているのかということが一番の問題ですが、
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が作成した1.5℃特別報告書が明らかにしたようにたった0.5℃が
大きな違いを生み出すのです。磯貝氏は
「社会的価値のあるものへの市場は常に存在」し、安定した気候は社会にとって確実に有益である、と信じています。
1.5℃特別報告書はこの点を明らかにしました。

"日本国内で創業200年を超える企業は全体の40%に及びます。"

Yuki Isogai PwC Japan Accerlerating Japan's Sustainable Future

企業は今日の社会において多大な影響を及ぼす存在です。

日本は地質学的な変動帯に位置する高度先進島国としてユニークな地位を築いています。自然資源に欠ける故にわが国は化石燃料輸入依存度が高く、2016年の化石燃料輸入量は全エネルギー供給量の96%に達しました。磯貝氏はこのエネルギー事情を、さらなる再生可能エネルギー供給、地域分散型エネルギーの生産・消費、及び効率化に向けた島国全体のイノベーションにおける事業機会をもたらす1.5°Cシナリオ実現に向けた変革の機として
捉えています。

今日の社会において企業が社会及び環境問題にもたらす影響の大きさに疑いの余地はなく、これらの長期課題へのソリューション策定・実行に参画すべきである、と
磯貝氏は語ります。最高のシナリオは、企業が市民の
生活を大幅に改善するための社会的ムーブメント、行動改革及び技術革新を起こすことです。一方最悪の場合は、進化の速度が遅くなり、現状維持にとどまったまま有害行為を継続するということが考えられます。
この可能性は、企業の取り組みを温室効果ガス削減に
向けた新長期戦略の核とする日本政府により認識され
ました。磯貝氏は、未来の持続可能な社会における変革者へと企業が変化するためのサポートにおいてPwC
ジャパンは最良の体制が整っている、と信じています。

気候変動は前例にないチャレンジです。

もっとも脆弱な立場にあるものに被害をもたらす長期的な影響に伴い、企業にとって自社が直面する問題はもとよりそれに対するソリューションを理解することは困難なことです。磯貝氏は、企業の未来を見据える姿勢と
共にマインドセット改革が取締役会レベルに求められる最初のタスクである、と話します。幸いなことに、日本は長期的な道のりを歩む経験が既にあります。
日本国内で創業200年を超える企業は全体の40%に及びます。
この長期的思考の文化は他国の経済の先見の明のなさ
とは対照的です。

このような長期視点に基づいて問題に対処することに
長けている長寿企業のマインドセット改革には時間を
要します。しかしながら、磯貝氏は持続可能な変革に
向けた機会のマインドセットの創出は可能であることを示す証拠を、シニアビジネスリーダーらとの議論を通して既に数多く見てきました。経営陣が持続可能な変革は
強力かつ耐久性のあるビジネス・パフォーマンスと両立することを一度理解すれば、問題解決に向けたハードルは低くなるのです。

新たな整備士として

PwCジャパンはさらに日本の変革に向けた環境整備及び政策と合致した目標推進に向けた取り組みを行って
います。例えば、今年の6月には気候及び成長のための
長期戦略の一環として、日本は科学的根拠に基づく目標設定において企業にインセンティブを与えた世界初の国となりました。企業が立ち上がり、科学的根拠に基づく目標設定を実施するにつれ、さらに意欲的な政策及び
規制の設定を政府に促す事例や環境が生まれるという
好循環が誕生します。PwCジャパンは、科学的根拠に
基づく目標達成に向けた変革の設定及び実行における
深い理解及び能力により、政府により設定された枠組みの中で変革を実行・加速させることが可能です。

PwCジャパンは科学的根拠に基づく目標設定に取り組む企業に不可欠なマインドセットチェンジ促進に携わる
ことで、これらの目標設定方法及び達成に必要な変革を実行する戦略策定に対する企業の理解促進に貢献して
います。この意味で、磯貝氏は調整を要する組織の
きしみを診断し、今後長年にわたるクリーンかつ効率的な操業に必要なツールを提供する、というPwCジャパンの整備士としての役割を実感しています。